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酵素 1
酵素ってなんだ?
セカセカしているときものんびりしているときも、さまざまな化学物質を溶け込ませたわれわれの体の中では、休むことなく数え切れないほどの化学反応が続いている。もしその一部でも停止したりのんびりと休み休みやるようになったら、われわれの命はどうなるか? かなり危なくなってくる ... 死んでしまうかも知れない。こうならないように細胞内の化学反応をすばやく起こさせ生命活動を安定させている物質がある。このような反応促進物質は触媒(しょくばい)といわれるが、生体内で生産されるものが酵素と呼ばれるものだ。
もうちょっと詳しく酵素のルックスとか成分とか?
酵素はすべてタンパク質でできているというのが常識だったが、最近そうじゃないものも現れてきたらしい。それは例外として”酵素はタンパク質でできている”と覚えてしまっていいだろう。現在までに数千種の酵素が発見されていて、われわれの細胞や血液など生体のいたるところに存在している。それぞれは適温、さらに最適なpHなどの条件がそろわないと、タンパク質であるがゆえに変性してしまい触媒としての働きを失ってしまう。けっこうデリケートなのだ。タンパク質であるからその構成単位のアミノ酸がらせん状に100個以上つながり、さらに長い糸をコチャコチャッと丸めたような球状の立体構造になっている。
酵素の仕事っぷりをもう少し具体的に?
酵素が存在することにより、生体内の物質の合成や分解、さらにエネルギーの生産などを円滑に行うことができる。よく知られているのが唾液に含まれるアミラーゼなどがあり、デンプンを分解し消化の過程で重要な働きをする。細胞内のクエン酸サイクルでもいくつもの過程で酵素が活躍し、エネルギーや物質の合成が行われる。ただし数千種類もあるのは一種類の酵素は例外を除き決まった反応でしか仕事をしないためで、仕事がないときはプラプラとしている酵素もいる。アミラーゼはデンプンを分解する酵素であり、それ以外の反応では何もしない。
化学反応だから何か難しそう ..
化学反応などといわれると話が難しく聞こえるだろうが、簡単にいえば物質Aと物質Bを組み合わせてAやBと違う物質AB、またはCをつくる、さらに物質Eを分解してFとGをつくる ... というような簡単なことだ。
左のイラストを見てもらうとわかるが、ここではかじられた丸いビスケットのようなものが酵素であるとすると、ピンクの方が分解パターンでブルーのほうが合成パターンだ。物質が酵素に捕捉され、その後それらの物質を酵素が吐き出すと、初めの物質が分解された場合は、ただはさみでチョキンと切られたようになったり性質の違ういくつか物質に分かれたりする。合成された場合はいくつかの物質が一つの新しいものに変わってしまったりする。
いずれの酵素もその表面にある特定の物質がカチンとはまるような隙間をもっているので、特定の物質とその酵素の関係はよく鍵と鍵穴の関係にたとえられる。実際の酵素はこんなかじったビスケットのようなつまらない格好をしているわけではない。上で説明したように酵素は立体構造であるがゆえに特定の位置にくぼみができていて、これが鍵穴の役目をしているのだ。
酵素に捕捉される前の物質は、まるではしゃぎまくる成人式の会場の男女のように体内で好き勝手に動き回っているらしい。これでは体に必要な反応がいつになっても起こせないので、このように酵素が捕捉にかかるわけだ。
だからといって一つの酵素が、繁華街のたちの悪い酔っぱらいのように体内で出会う物質に相手かまわずつかみかかるわけではない。もしそうなると無駄な化学反応があちこちで起こり体にとっては困ったことになってしまうだろう。数多くの酵素が存在するのはそのためで、決まった相手にしか絡まないのである。他の仲間が一生懸命仕事しているのに、じーっと動かずにお呼びがかかるまでは活性化しない酵素もいる。
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 *pH(ペーハー) 酸度・アルカリ度

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